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日商簿記と全経簿記の違い
簿記の試験には大きく分けると日商簿記と全経簿記の2種類があります。日商簿記と全経簿記の違いは次の通りです。
Contents 目次
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日商簿記と全経簿記の違い
日商簿記と全経簿記は次のような違いがあります。
- 試験の主催団体が違う。
- 試験の級が違う。
- 試験科目が違う。
- 合格率が違う。
- 社会的な評価が違う。
日商簿記と全経簿記では試験の主催団体が違う。
日商簿記と全経簿記の違いはまず試験の主題団体が違います。日商簿記の主催団体は日本商工会議所なのに対して、全経簿記の主催団体は全国経理教育協会です。
日本商工会議所主催の簿記試験なので日商簿記、全国経理教育協会主催の簿記試験なので全経簿記です。
日商簿記と全経簿記は試験の級が違う。
日商簿記と全経簿記では同じ簿記試験ですが試験内容が全く違います。日商簿記は試験の難易度に応じて、1級2級3級4級とあるのに対して、全経簿記は上級1級2級3級4級となっています。
日商簿記と全経簿記は試験科目が違う。
日商簿記の試験科目は次の通りです。
- 日商簿記1級:高度な商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算
- 日商簿記2級:商業簿記、工業簿記(初歩的な原価計算を含む)
- 日商簿記3級:商業簿記
- 日商簿記4級:初歩的な商業簿記
全経簿記の試験科目は次の通りです。
- 全経簿記上級:高度な商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算
- 全経簿記1級:商業簿記(会計)、工業簿記
- 全経簿記2級:商業簿記
- 全経簿記3級:商業簿記
- 全経簿記4級:初歩的な商業簿記
日商簿記と全経簿記は合格率と難易度が違う。
日商簿記の合格率は概ね次の通りです。
- 日商簿記1級合格率:5%~10%、難易度★★★★★
- 日商簿記2級合格率:15%~30%、難易度★★★
- 日商簿記3級合格率:30%~50%、難易度★★
- 日商簿記4級合格率:40%~60%、難易度★
全経簿記の合格率は概ね次の通りです。
- 全経簿記上級合格率:10%~20%、難易度★★★★
- 全経簿記1級合格率:商業簿記30%~50%、工業簿記40%~60%、難易度★★★
- 全経簿記2級合格率:50%~70%、難易度★★
- 全経簿記3級合格率:50%~70%、難易度★
- 全経簿記4級合格率:50%~70%、難易度★
合格率で見ると全経簿記の方が合格しやすくなっています。
日商簿記と全経簿記では受験者数が違う。
日商簿記の受験者数は次の通り。
- 日商簿記1級(141回試験):11,791人
- 日商簿記2級(141回試験):76,207人
- 日商簿記3級(141回試験):107,928人
- 日商簿記4級(141回試験):603人
全経簿記の受験者数は次の通り。
- 全経簿記上級(179回試験):3,091人
- 全経簿記1級(179回試験):商業簿記965人、工業簿記1,382人
- 全経簿記2級(179回試験):8,691人
- 全経簿記3級(179回試験):11,461人
- 全経簿記4級(179回試験):1,722人
受験者数は日商簿記が多くなっており、両者には歴然とした差があります。
日商簿記と全経簿記では社会的評価が違う。
日商簿記と全経簿記は同じ簿記の試験ですが、社会的評価でいえば日商簿記の方が断然有利です。その理由は色々ありますが、試験内容や試験の難易度云々より、やはり日商簿記は日本商工会議所主催の検定試験という事が大きいと思います。
どちらも税理士試験の受験資格がもらえる。
税理士試験の受験資格を得るために簿記の受験を考えている人がいますが、日商簿記、全経簿記の両資格とも下記条件を満たせば税理士試験の受験資格が与えられます。
- 日商簿記:1級合格
- 全経簿記:上級合格
日商簿記と全経簿記はどちらが良いか?
日商簿記と全経簿記だったらどちらが良いかと言えば、私は断然、日商簿記です。理由は簡単で、日商簿記の方が社会で評価されるからです。日商簿記も全経簿記も難易度に大差はなく、同じような労力であるならば、社会的な評価が高い日商簿記を受験するのが普通です。受験者数を見ても日商簿記の方が圧倒的に受験者が多く、人気の差が表れています。
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